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金属結晶
Ti(Titanoum)
チタ二ウム・チタン

チタ二ウム・チタン(Titanium):
原子番号22の元素。元素記号はTi。チタン族元素の一つで、金属光沢を持つ遷移元素である。
地球を構成する地殻の成分として9番目に多い元素で、遷移元素としては鉄に次ぐ。普通に見られる造岩鉱物であるルチルや
チタン鉄鉱といった鉱物の主成分である。自然界の存在は豊富であるが、集積度がさほど高くないことや精製が難しいことから、
金属として広く用いられる様になったのは比較的最近である。チタンの性質は化学的、物理的にジルコニウムに近い。
酸化物である二酸化チタンは非常に安定な化合物で、白色顔料として利用され、また光触媒としての性質を持つ。


◇特徴:
チタンは酸化物が非常に安定で侵されにくく、表面が酸化物の皮膜によって保護されるため空気中では、白金(プラチナ)や
金とほぼ同等の強い耐蝕性を持つ。室温では酸や食塩水(海水)などに対し高い耐食性を示し、少量の湿気が存在する場合は
塩素系ガスとも反応しない。
純度の高いチタンは無酸素の空間においての塑性に優れ、鋼鉄と似た色合いの銀灰色光沢を持つ。チタンは鋼鉄以上の強度を
持つなど大変強い物質である一方、質量は鋼鉄の約45%と非常に軽く、アルミ二ウムと比較した場合、約60%程度重いものの
約2倍の強度を持つ。これらの特性の影響により、チタンは他の金属よりも金属疲労が起こりにくい。

用途
金属チタンは強度、軽さ、耐食性、耐熱性を備え、様々な分野で活用されている。しかし、精錬や加工が難しく費用がかかるため、
身近に広く用いられるには至っていない。化合物では二酸化チタンが白色顔料として広く用いられ、日常でも接する機会が多い。

◇化合物:
化合物中の原子価は4価が最も安定であり、2価および3価のものも存在するが酸化されやすい。
一酸化チタン(TiO)、二酸化チタン
(TiO2 結晶にはルチル、アナターゼ、ブルッカイト型がある。)、炭化チタン(TiC)、
チッカチタン(TiN)、三塩化チタン
(TiCl3)、四塩化チタン(TiCl4)、Ti-3Al-2.5V、Ti-6Al-4V、Ti-6Al-7Nb、NiTi
チタン酸バリウム(BaTiO3)

    ◇製品特性:
    パラメータ
    仕様値
    結晶構造
    単結晶、六方晶
    製造方法
    フローテングゾーン法
    標準サイズ
    直径:8-10mm、厚さ:1-2mm
    方位
    (1001)、(1-100)、並びに(11-20)
    方位精度
    <2°、<1°、<0.5°又は<0.1°
    研磨
    as cut, one or two side
    精度
    99.97%
    ◇一般特性:
    パラメータ 仕様値
    名称、記号、番号
    チタ二ウム(チタン)、Ti、22
    分類
    遷移金属
    族、周期、ブロック
    4(IVA)、 4、d
    銀白色
    密度、硬度
    4507 kg/m-3、6.0
    原子量
    47.867u
    原子半径(計測値)
    140(176) pm
    物理特性と光学特性:
    物理特性 仕様値
    融点
     1941K(1668℃、3034°F)
    沸点
    3560 K( 3287℃、5946°F)
    モル体積
    10.64x10-3m3mol-1
    気化熱
    421 (kJ.mol-1)
    融解熱
    15.45( kJ.mol-1)
    蒸気圧
    0.49Pa(1941K)
    その他
     -
    クラーク数
    0.46%
    電気陰性度
     1.54(ポーリング)
    比熱容量
    520 (J・kg-1・K-1)
    導伝率
    2.34x106(1/mΩ)
    熱伝導率
    21.9(W/mK)

    お問い合わせ
    株式会社ネオトロン